[Antigravity 目線] 手順を SKILLS 化して配布する
— 学びの再利用と「相手に伝える道具」として
📝 記事について: 本記事は、brief027 で学んだ SKILLS の活用を、brief028・brief029・brief030(Antigravity と Google Cloud — アプリを書いて GCP にデプロイ)の内容に応用し、それらを SKILLS 化してみた記録です。筆者は「SKILLS をうまく活用できないか」と試している身で、Google AI Pro プランで Antigravity の利用制限が緩和されているいま、利用者同士で手順やノウハウを共有できるのでは、とおそれおおいながらもその提唱をしてみる、という位置づけでもあります。
利用する製品は Google Antigravity(antigravity.google)。内容の正確性は公式情報をご確認ください。
この記事では、brief028・brief029・brief030(gcloud と Cloud Run デプロイの連載)を Antigravity の SKILLS にまとめたワークスペースを配布しています。ZIP をダウンロードして Antigravity で開けば、エージェントが「最初からステップバイステップで」案内してくれます。
あわせて、筆者が伝えたいことは次の2点です。
(1)SKILLS は「今開いているフォルダ」だけに効くので、配布用フォルダを渡せば、相手の環境で同じスキルで案内してもらえる。
(2)手順やつまずきポイントをスキルに書いておき、相手にそのフォルダを開いてもらう——つまり SKILLS を「相手に伝えるための道具」として使うやり方を、公式の「共有・配布」の考え方と結びつけて提案します。
📦 スキル入りワークスペースのダウンロード
ZIP をダウンロードして解凍し、Antigravity で File → Open Folder から解凍した MPAvol31 フォルダを開いてください。
解凍 → Antigravity 起動 → File → Open Folder → MPAvol31 を指定
配布した資料をダウンロードして Antigravity で開く
スキル入りワークスペースは ZIP で配布しています。下のボタンからダウンロードし、解凍したうえで、Antigravity でそのフォルダを開いてください。
Antigravity で開く手順:
- Antigravity を起動する。
- メニューから File → Open Folder を選ぶ。
- 解凍した
MPAvol31フォルダを指定して開く。
これでワークスペースとして開けます。手順の流れを図にすると次のとおりです。
開いた直後のエクスプローラーが次の画像です。
.agent/skills/cloudrun-deployment)が入っている。ルート直下に .agent/skills/cloudrun-deployment があり、あらかじめエージェントスキルが入っております。ワークスペースのフォルダ構成のイメージは次のとおりです。
このスキルには SKILL.md と resources/(brief028・brief029・brief030 の手順をまとめた .md など)が含まれています。
cloudrun_ask・cloudrun_hello のサンプルも同じワークスペースにあります。
あらかじめ定義されているスキル(SKILL.md)
このスキルには、あらかじめ SKILL が定義してあります。.agent/skills/cloudrun-deployment/SKILL.md を開いた様子が次の画像です。
この中には、brief028・brief029・brief030 で使用したこと・調べてまとめたこと・重要なことの情報が入っています。
基本的には公式情報のリンクを中心にまとめてあり、resources/ に次のような .md を置いて参照できる形にしています。
- 前提条件 …
pre-requisites.md - アプリ構成 …
app-structure.md - ローカルテスト …
local-test-guide.md - デプロイ手順 …
deploy-guide.md - SDK 確認 …
sdk-verification.md - 3 記事の要点まとめ …
brief028-030-articles-summary.md
resources/ 内 .md の対応イメージ。フォルダを開いたあと、エディタでの最初の会話
フォルダをワークスペースとして開いたあと、Antigravity エディタ内で会話を始めると、エージェントが現在のディレクトリ(開いているフォルダ)を把握し、cloudrun_hello・cloudrun_ask・.agent(スキルやワークフローが入るフォルダ)を認識したうえで、最初に何をしたらよいか案内してくれます。
その様子が図3です。
続けて「何をしたらいいですか?」と聞いたとき、および「SKILLS は利用できますか?」とSKILLS を明示して聞いたときのやり取りが図4です。
エージェントは cloudrun-deployment スキルの存在を伝え、前提条件ガイドやアプリ構成の案内ができると答えます。下部の「Analyzed SKILL.md L1-34」のように、開いているワークスペース内の SKILL.md を参照して応答しています。
重要な点:Antigravity は SKILLS をデフォルトで読み込みます。そのため、どのスキルを効かせるか(影響範囲)を限定するために、「SKILLS を適用したいワークスペース(プロジェクト)のフォルダ」を開いて使います。
左側のエクスプローラーのルートがそのワークスペースで、エージェントが参照するスキルは、今開いているフォルダ直下の .agent/skills/ だけです。別のフォルダを開けば、そのフォルダ内のスキルのみが読み込まれます。配布したフォルダを開いているかぎり、cloudrun-deployment が適用されます。
開いているフォルダ = ワークスペース
そのフォルダ直下の .agent/skills/ だけが有効
別フォルダを開く → そのフォルダのスキルのみ読み込まれる
ステップバイステップで何をしていくか案内してくれる
「最初からステップバイステップで教えてください」と聞くと、エージェントが何をしていったらいいかを順番に案内してくれます。
図5はその一例で、ステップ1として「Python・gcloud SDK・pip が入っているか確認する」ところから始まり、実行するコマンドと期待される出力、入っていない場合の対処まで示しています。下部の「Analyzed … pre-requisites.md」のように、スキル内の resources/(ここでは pre-requisites.md)を参照して応答しています。
このあたりの「どういう流れで進めていったらいいか」や、つまずきやすいパターン(コマンドがない・PATH が通っていない、など)は、あらかじめ SKILLS の resources/ にかなり細かく書き込んであるので、エージェントがその内容を読んで、段階に合わせた説明や対処を返してくれます。
使い方の提唱:相手に伝えるための道具として
SKILLS を調べていくうちに、このやり方を「相手に伝えるための道具」として利用してみるのも面白いと思いました。手順やつまずきポイントをスキルにまとめておき、相手にはそのワークスペースを開いてもらう。するとエージェントが、こちらの意図した流れでステップバイステップを案内してくれる。つまり、SKILLS を教え方・伝え方の仕組みとして使う、という提案です。
公式の目的と、ネットでの言及:Antigravity の公式ドキュメントでは、Skills は「エージェントが参照できる再利用可能な知識パッケージ」で、いつ・何に使うかの手順やベストプラクティスを渡すことが目的とされています。
オープン標準の agentskills.io では、スキルを「配布可能なパッケージ」として複数プラットフォームに展開する用途が説明されています。ネット上でも、.agent/skills/ をリポジトリに含めて Git で共有し、チームや相手がクローンすればそのスキルが使えるという話がよく出ます。
「相手にワークスペースを開いてもらって案内する」使い方は、公式の「チーム・プロジェクトでの共有」や「配布」の想定と方向性が合っています。
背景:なぜ SKILLS 化したか・今回のパターン・スキル構成・Antigravity 公式
以下は、この形にした理由と、自分でスキルを作るときの参考です。SKILLS の基本的な作り方(段階的開示・SKILL.md の書き方・知識の蓄え方)は brief027 にまとめてあります。
一覧・name/description だけ
該当スキルの SKILL.md 全文
resources 等を参照
今回のパターン:ペルソナ指定と「流れ」の用意のしかた
このスキルであらかじめ SKILLS に設定していることは、主に次の2つです。
- ペルソナ指定:SKILL.md 内で「このスキルのガイド役」となるペルソナ(話し方・トーン)を指定している。エージェントがその役で応答するため、案内の雰囲気がそろう。
- どういう流れで進めるか:手順の順序や、つまずきやすいパターンと対処を、resources に細かく書いている。エージェントはここを読んでステップバイステップで案内する。
「流れ」や中身の用意のしかたには、主に次のようなパターンがあります。
パターンA:記事を先に作ってからまとめる
別記事(brief028・brief029・brief030)を先に作成し、その要点・手順・公式リンクをまとめて resources/ に格納。SKILL.md でペルソナと「含まれるガイド」を指定。今回の cloudrun-deployment はこの形。
パターンB:配布前提で最初から SKILLS に書く
最初から「相手に渡す」を想定し、手順・つまずきポイント・ペルソナを SKILLS に直接書いていく。記事は後から要約して添えたり、スキルだけ配布したりできる。
ペルソナ+流れの明文化 → 同じトーン・流れで案内
どちらのパターンでも、ペルソナ指定と流れ(手順・つまずき)の明文化を SKILLS に込めておくと、相手がワークスペースを開いたときにエージェントが同じトーン・同じ流れで案内してくれます。
なぜ SKILLS 化したか
brief028〜brief030 は「gcloud のインストール → Antigravity でアプリを書く → Cloud Run にデプロイ」という流れで、手順が長く、同じ説明を繰り返しがちでした。これを SKILLS にまとめておくと、「gcloud でデプロイしたい」「Cloud Run の環境変数を設定したい」といったタスクのときに該当スキルを選び、resources/ 内の手順やコマンドを参照しやすくなります。
brief027 で学んだ「段階的開示」を取り入れ、エージェントがスキルを選ぶときはまず各スキルの name と description だけを見て、該当するタスクのときだけ SKILL.md や resources を読む形にしました。
スキル構成のイメージ
| 置き場所・ファイル | 役割 |
|---|---|
.agent/skills/ 直下 | スキルフォルダ(例:gcloud-cloudrun-deploy)を置く |
SKILL.md | いつ使うか・手順の概要。YAML の name・description を必ず書く(三人称で具体的に) |
resources/ | 手順を要約した .md(brief028〜030 など)を配置 |
Antigravity について(公式情報)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品 | エージェント・ファーストの AI 搭載 IDE。VS Code 基盤。複数エージェント並列・ブラウザ連携で UI テスト自動化など |
| スキル | オープン標準(agentskills.io)。SKILL.md+オプションで scripts/・examples/・resources/ で拡張(公式ドキュメント準拠) |
| 利用 | パブリックプレビュー期間中は Gmail で無料。antigravity.google、Codelabs スタートガイド(日本語) |
まとめ・詳細はこちら
brief027 で学んだことを使い、brief028〜030 を SKILLS 化した話でした。
- SKILLS で情報を蓄える基本(brief026)
- SKILLS の基本的な作り方(brief027)
- 第1回・前提条件/第2回・アプリを書く/第3回・デプロイ(brief028〜030)
- 公式ドキュメントで詳細を確認
📦 スキル入りワークスペースのダウンロード(再掲)
ZIP をダウンロードして解凍し、Antigravity で File → Open Folder から MPAvol31 を開くと、エージェントがステップバイステップで案内します。
Artist's Perspective
今回は「提唱」という形でしたが、おそれおおいながら、何かのご参考になれば幸いです。SKILLS の使い方も、まだ他にいろいろありそうだし、AI関連技術の進化は止まらないですね。……というわけで、貧乏すぎるくたびれたおっさんにとって、明日の献立の方が重要だよなぁ~~~~。やっぱ、もやしかな、、、安くて栄養あるし。
データソース・参考リンク
本記事は以下の情報源を参考にしています。内容の正確性については、必ず元のデータソースをご確認ください。